世界一長いピアノ曲のお話
ギネスに認定された世界一長いピアノ曲
それはフランスの作曲家エリック・サティ(1866-1925)が作った
「ヴェクサシオン」(Vexations)という曲です。
演奏時間はなんと18時間以上!
サティと言えば、
BGMで耳にする機会も多い「ジムノペディ」など、
聞き心地良い音楽を作ったことでよく知られる作曲家。
しかし、
彼はまた「音楽界の異端児」「変人」と呼ばれる一面を持ち、
伝統を打ち破った風変りな作品でも有名。
「ヴェクサシオン」は、
そんなサティのブラックジョーク的な一面をのぞかせる曲です。
演奏に18時間以上もかかるというこの長い曲の楽譜は、
いったい何ページあると思いますか?
何冊にも及ぶ膨大なページ数の楽譜を想像するでしょう。
しかし、
これがなんと たったの1ページしかないのです!
実はこの曲、
拍子記号も、小節線もない楽譜に並んだ52拍分の音を
840回繰り返すという構成。
音符の数は少ないですが、
テンポの指示は「Très lent =非常に遅く」なので、
1回弾くのに約1分半ほどかかります。
どんなに好きな曲でも、
続けて840回弾いたり聞き続けたりするのは、
かなりの忍耐力が必要ではないでしょうか?
もはやそれは、
曲を楽しむというより演奏者や聞き手に対しての
嫌がらせなの!
と感じさせるようです。
「可能性を開花させる教室」
大野城市瓦田 ピアノ・エレクトーンの音楽教室 下田ミュージックスクール